わたしの全部を葬送しようと決めたので
ことし一年をつかって葬儀をします
どうぞあざやかに遺却して
きれいさっぱり忘れてやってね
「殺す」のではなく
「死んだ」ものとして処理する行為が必要
そこに
いのちなんてものはなく
うまれたときから死んでいる
そう
この日々は
そのための準備期間
大袈裟に感じることもなく
ただ そのまま
受け止めれば良い
いまから
四月と六月が来れば
すこしは先が見えているかもしれない
(なにかが変わるかもしれない)
あのひとのなまえを呼ぶことも
すこしは考えてはいるけれど
きっと
現実にはならないだろう
死ぬために生まれてきた子どもたち
たとい忘失したとて
亡失はせぬ
約束さ
このいのち、果てる前に
すべてきちんと供養してやる